拝啓 貴社益々ご清栄のことお慶び申し上げます。
平素より弊社Equipmediaサービスをご利用頂き、誠にありがとうございます。
ここ最近のChromeブラウザのバージョンアップに伴い、Chrome/Android Chromeにおいて、
EQプレイヤーでのオンデマンド動画の再生動作が不安定になる事象の報告をいただくようになっております。
当該事象は、すべてのユーザーのChromeブラウザ環境で100%事象が発現している状況ではなく、
Chrome以外のブラウザでは特に問題なく動作している状態ですが、EQプレイヤー側のバージョンアップ影響によるものではなく(EQプレイヤーの過去バージョンでも事象が再現できております)、事象が報告されはじめた時期などから、Chromeブラウザのバージョンアップで、Chromeブラウザ内の何らかの内部処理/仕様の変更が実施され、その影響で事象が発現するようになったものと考えております。
弊社での直接原因の特定が困難な状況ではありますが、回避策について調査検証した結果、EQプレイヤー内で以前より実装している再生バッファ制御処理の一部を変更することで、再生動作が安定する効果が認められたため、動画再生の安定性を優先し、EQプレイヤーの仕様を変更することと致しました。
このEQプレイヤーの仕様変更は、お客様の動画配信流量に影響するものであり、またユーザー視聴体験にも影響するものであるため、すべてのお客様におかれましては、本件仕様変更の内容を必ずご確認いただき、お客様のご判断のもと、適切なプレイヤー設定(貼り付けタグの記述)を行っていただきますよう、お願い申し上げます。
本来であれば、お客様への影響は極力回避する形で改修を行うべきところではございますが、今回の事象を回避する手段が現在までに上記の方法以外に見い出すに至っておらず、まずは現在Chrome/Android Chromeブラウザで起こっている問題を解消すべく仕様変更を行いますことをご理解いただきますとともに、お客様のご協力をお願い申し上げます。
敬具
記
■Chrome/Android Chromeブラウザ環境で起こっている事象について
Windows Chromeブラウザバージョン114、Android Chromeブラウザバージョン114以降において、
プリロード設定がONの状態(※)のEQプレイヤーで動画を再生した時、
再生途中にプレイヤーが「p8021」エラーとなってしまう場合があります。
すべてのChrome/Android Chrome環境で100%発生しているものではございませんが、
事象が発現するユーザー環境では高頻度で発生する傾向があることが確認されています。
(逆に発生しない環境では全く発生しません)
※プリロード設定は、プレイヤー表示時(動画再生開始前)に予め動画データを一定量プレイヤーに読み込ませておく設定です。現在のEQプレイヤーではデフォルト設定の状態が「プリロード設定ON」の状態になります。
この事象は、オンデマンド動画の場合に限って発生が確認されています。
ライブ配信については現在まで事象の確認はされておらず影響を受けていないと見られるため、
ライブプレイヤーについて仕様変更はありません。
また、この事象は、EQプレイヤーの貼り付けタグの種類に関わらず発生しており
(Scriptタグ、iframeタグ、Lightboxタグ、EQ動画URL)、EQプレイヤーの過去バージョンに
ダウングレードしても発生することが確認されています。
■事象の直接原因について
Chromeブラウザのバージョンアップによる何らかの内部処理変更もしくは
仕様変更による影響と考えていますが、Chromeブラウザアプリ側の何が変更された結果、
EQプレイヤーが影響受けたのかは現在のところ不明です。
■事象回避のためのEQプレイヤーの仕様変更とその影響について
EQプレイヤーでは以前より、回線速度の遅い環境のユーザーでも再生時の動作を極力スムーズにするために、
プレイヤー表示時点(動画再生開始前)に、動画データの一定量を予め読み込んでおく
プリロードという機能を持っています。
このプリロードの設定は、プレイヤーの設定(貼り付けタグの記述の仕方)でON/OFFを
切り替えることができますが、デフォルトではONの状態となっています。
プリロードは一般的な動画プレイヤーでも搭載されている機能で、
プリロードで読み込まれる動画データ量は、OS/ブラウザ、動画に生成されているレンディション数、
プレイヤー製品の実装仕様などによってその多寡が異なってきます。
EQプレイヤーでは、視聴ユーザーでの再生開始動作の品質を保ちつつ、
プレイヤー表示時に発生するデータ流量を可能なかぎり抑えるために、
プレイヤー側である程度抑制したデータ量で読み込む制御としておりました。
今回、この事象発現を回避する手段を調査検討する中で、
このEQプレイヤーでのプリロードデータ量の抑制を緩和することで、
Chrome/Android Chrome環境で再生動作が安定する効果が認められたため、
動画再生の安定性を優先し、また今後のブラウザ仕様変更による影響リスクを鑑みて、
EQプレイヤーの仕様を変更することと致しました。
1.EQプレイヤーのデフォルト動作の変更
変更前: ・プレイヤー設定のデフォルト状態では、プリロードONの状態。
・プレイヤー貼り付けタグに明示的に設定パラメータを記載していなければ、
プリロードONの状態。
変更後: ・プレイヤー設定のデフォルト状態では、プリロードOFFの状態に変更。
・プレイヤー貼り付けタグに特に明示的に設定パラメータを記載しなければ
プリロードOFFの状態に変更。
・(プレイヤー貼り付けタグに明示的にプリロードON/OFFを指定する
パラメータを記載している場合は、指定どおりに動作します。)
お客様への影響:
・プレイヤー設定をデフォルトの状態で使われているお客様(プレイヤーの
貼り付けタグに明示的にプリロードON/OFF指定を記載していない場合)は、
仕様変更後、EQプレイヤーはプレイヤー表示時に予め一定量の動画データを
読み込む動作を行わなくなります。
・これにより、特にPV数の多いページにEQプレイヤーを複数掲載されている
ようなお客様については、月間流量が減少する影響がございます。
・減少するのは、プレイヤー表示時時点で発生するデータ流量のみとなります。
再生中に発生するデータ流量には変更はありません。
・再びプリロードONの状態に戻したい場合は、プリロードONの状態のプレイヤー
設定で貼り付けタグを発行し直すか、貼り付けタグの中に所定のパラメータを
追記する必要があります。
視聴ユーザーへの影響:
・今回のChrome/Android Chromeで発生している事象は発生しなくなります。
・WiFiなど回線速度が十分な場合はほとんど影響を感じません。
・視聴ユーザー側でプレイヤー表示時に発生する通信量がこれまでよりも少なくなります。
・回線速度の遅い環境のユーザーの場合、プレイヤー表示時に予め一定量の動画
データを読み込まないことで、動画再生開始までにこれまでより時間が掛かったり、
高画質で長尺の動画を再生する場合において、動画の再生進行に動画データの
読み込みが追いつかずに、再生が途中で一時止まるなどの現象が発生する可能性があります。
・ただし、WiFiなど回線速度が十分な場合はほとんど影響を感じません。
2.プリロードON時の動作の変更
変更前: ・プレイヤー表示時に予め読み込まれる動画データ量は、
プレイヤー側である程度抑制したデータ量で読み込まれる。
変更後: ・プレイヤー表示時に予め読み込む動画データ量の抑制を緩和し、
従来の3倍量のデータが読み込まれるようになります。
(これは一般的な動画プレイヤーの水準量相当になります)
・変更となるのは、プレイヤー表示時時点で発生するデータ流量のみとなります。
再生中に発生するデータ流量には変更はありません。
お客様への影響:
・現時点で、プレイヤーの貼り付けタグに明示的にプリロードONとするパラメータを
記載している場合、仕様変更後、EQプレイヤーはプレイヤー表示時に従来の3倍量にあたる
動画データを予め読み込むようになります。
この結果、プレイヤー表示時点で発生するデータ流量は従来よりも
確実に多く発生することになります。
・これにより、特にPV数の多いページにEQプレイヤーを掲載されているような
お客様については、月間流量が非常に大きく増大する影響がございます。
(動画の再生回数はこれまでと変わらないのに、
月間流量がこれまでよりも増大しているという状態になります。)
視聴ユーザーへの影響:
・今回のChrome/Android Chromeで発生している事象は発生しなくなります。
・プレイヤー表示時に予め動画データを一定量読み込むため、
動画の視聴体験はこれまでと変わりません。
・プレイヤー表示時に読み込まれる動画データ量が、これまでよりも大きくなるため、
プレイヤー表示時に視聴ユーザー側で発生する通信量は増大します。
・今回のChrome/Android Chromeで発生している事象は発生しなくなります。
3.iFrameタグ、EQ動画URLの動作の変更
変更前: ・デフォルト(プリロードON)のプレイヤー設定でiFrameタグ、EQ動画URLを
発行した場合、iFrameタグおよびEQ動画URLが動作する際、内部的に展開された
プレイヤータグ内にプリロードONの設定が明示的に記述され、
プリロードONの状態で動作します。
変更後: ・EQプレイヤーの貼り付けタグのうち、iFrameタグとEQ動画URLについては、
Scriptタグと内部処理方法が異なるため、次の2段階の対応を行ってまいります。
1.10/17時点での暫定対応として
現在発行済みのものを含め、すべてのiFrameタグ、EQ動画URLについて、
プリロード設定が一律OFFの状態となります。
2.10/18以降に実施する恒久対応として(現時点で日程未定)
iFrameタグ、EQ動画URLについて、プリロードONの設定を行う手段を
別途ご用意することを検討しています。
発行済みのiFrameタグ、EQ動画URLについて、プリロードONの状態に戻したい場合、
タグの再発行が必要となります。
お客様への影響:
・デフォルト(プリロードON)のプレイヤー設定で発行したiFrameタグ、
EQ動画URLを利用されている場合、仕様変更後は、プレイヤー表示時に予め一定量の
動画データを読み込む動作を行わなくなります。
・発行済みのiFrameタグまたはEQ動画URLを再びプリロードONの状態に戻したい場合は、
10/18以降にご提供することを検討しているプリロードONに設定する手段を待って、
iFrameタグ、EQ動画URLを再発行していただき、差し替えていただく必要があります。
視聴ユーザーへの影響:
・今回のChrome/Android Chromeで発生している事象は発生しなくなります。
・WiFiなど回線速度が十分な場合はほとんど影響を感じません。
・視聴ユーザー側でプレイヤー表示時に発生する通信量がこれまでよりも少なくなります。
・回線速度の遅い環境のユーザーの場合、プレイヤー表示時に予め一定量の
動画データを読み込まないことで、動画再生開始までにこれまでより時間が掛かったり、
高画質で長尺の動画を再生する場合において、動画の再生進行に動画データの読み込みが
追いつかずに、再生が途中で一時止まるなどの現象が発生する可能性があります。
・ただし、WiFiなど回線速度が十分な場合はほとんど影響を感じません。
・視聴ユーザー側でプレイヤー表示時に発生する通信量がこれまでよりも少なくなります。
・今回のChrome/Android Chromeで発生している事象は発生しなくなります。
4.プレイヤー設定画面の変更
変更前: ・EQ管理画面「プレイヤー設定」内の「高度な設定」タブにある
「プリロードの制御」の設定項目は、デフォルトではチェックが入った状態で、
チェックが入った状態は「プリロードON」を意味します。
変更後: ・上記同設定項目は、チェックが入っている状態が「プリロードOFF」の意味に、
チェックが入っていない状態が「プリロードON」の意味に変更となります。
(チェックの意味が逆転します)
お客様への影響:
・現在プレイヤー設定画面内に登録されているプレイヤー設定について、
従来プリロードONの意味としてチェックが入っている状態のものが、
すべて「プリロードOFF」の状態となります。
・再びプリロードONの状態に戻したいプレイヤー設定がある場合は、
「プリロード制御」の設定項目にあるチェックを外してください。
・なお、プレイヤー設定画面内に登録されてある設定内容を変更するだけでは、
そのプレイヤー設定で発行済みの貼り付けタグ/動画URLの設定は変わりませんので、
プリロードOFFで配信していたものが、プリロードONに勝手に変わることは
ありませんが、プリロードONで配信していたものは先述の通り、
OFFの状態に変更されますので、プリロードONの状態に戻したい動画については、
貼り付けタグの修正やEQ動画URLの再発行が必要となります。
※上記文中で「プリロードON」「プリロードOFF」と記載されている点について、実際のプレイヤー貼り付けタグ内におけるパラメータの記述は、EQカスタマーサイトのプレイヤーパラメータのご案内をご確認ください。
プレイヤーAPIの仕様 PlayerFactoryIFクラス/パラメータhttps://support.eq.stream.co.jp/hc/ja/articles/115008543548
■プレイヤー仕様変更の対象バージョンについて
今回の仕様変更を適用するEQプレイヤーのバージョンは、
バージョン4.5.2以降のプレイヤーに適用いたします。
バージョン4.5.2よりも以前の古いバージョンのプレイヤーには仕様変更の適用を致しませんので、Chromeブラウザでの問題事象を回避する意味でも、最新バージョンをご利用されずに
運用されているお客様におかれましては、特別なご事情がない限りは極力、
最新バージョンにバージョンアップしていただくことを強く推奨致します。
■プレイヤー等各種仕様変更の適用予定スケジュールについて
仕様変更を適用するプレイヤーバージョン4.5.2のリリース予定、およびiFrameタグ、
EQ動画URL、プレイヤー設定画面の仕様変更適用の予定は、以下の通りです。
2023年10月 3日(火曜) ・プレイヤーv4.5.2検証版リリース予定。
2023年10月17日(火曜) ・プレイヤーv4.5.2正式版リリース予定。プレイヤーバージョン管理機能で
「自動」となっているEQアカウントに一斉適用を実施。
・プレイヤー設定画面の仕様変更の適用。
・発行済みのもの含め、すべてのiFrameタグ、EQ動画URLについて、
プリロードOFFの状態への仕様変更を適用。
2023年10月18日以降 ・iFrameタグ、EQ動画URLについて、プリロードONの設定を行う手段を
別途提供予定。(現時点で日程未定)
※発生中の問題事象回避のためのバージョンアップとなるため、プレイヤー検証版リリースから正式版リリースまでの期間は、通常よりも短い期間で実施いたします。
10月3日時点で、プレイヤーv4.5.2の本番適用をご希望のお客様は、
EQサポートデスクまでお問い合わせいただければ、ご案内をさせていただきます。
(ただし、プレイヤーv4.5.2の先行本番適用を行った場合も、iFrameタグ、EQ動画URLで
配信中の動画については、プリロード動作が変わるのは10月17日時点からになります。)
なお、プレイヤーバージョンの自動適用を希望されないお客様は、
EQ管理者権限ユーザーが使用できる「プレイヤーバージョン管理」機能の設定を、
「自動」から「手動」に変更していただくことで、一斉適用されません。
(一度「手動」に設定されると、以降、プレイヤーの改修等でバージョンアップが実施されても
自動では適用されませんので、都度お客さま側で任意のタイミングで適用されるか、
設定を「自動」に戻していただくようお願いいたします。)
本件についてご不明な点等ございましたら、EQサポートデスクまでお問い合わせいただきますよう、よろしくお願いいたします。
お客様には、この度の仕様変更についてご不便をお掛け致しますことをお詫び申し上げますとともに、ご理解とご協力の程、何卒よろしくお願いいたします。
以上